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肌の皮膚常在菌を育てる「育菌スキンケア」でニキビを防ぐ!

肌の皮膚常在菌

※画像引用:美肌菌ドック公式サイト

話題の「育菌」や「菌活」で腸に続いて今注目を浴びているのが肌の皮膚常在菌です。


全身の肌表面に皮脂や汗をエサに生息している皮膚常在菌の数は約1兆個いるとされ、顔だけだとおよそ10億個、1平方センチメートル当たり1~10万個の皮膚常在菌が住んでいるといわれています。


種類にすると200種類以上いるようなんですが、腸と同じように肌にとって良い働きする善玉菌と悪さをする悪玉菌があり、この善玉菌と悪玉菌の菌バランスを整えることで肌を良い状態に保てると期待されているんですね。


皮膚常在菌の主な役割ですが、皮脂や汗を分解して脂肪酸やグリセリンをつくり、皮脂膜の材料になることで潤いを保ったり、肌をpH4.5~6.0の弱酸性に保つことで肌の悪玉菌の繁殖を抑え、病原菌や雑菌から肌を守ってくれています。


表皮ブドウ球菌に代表される善玉菌(=美肌菌)が優位な状態にあると、しっとりと潤った健康な肌になりますが、常在菌のバランスが崩れて、善玉菌が減り、悪玉菌が増殖してしまうとニキビや肌荒れといった肌トラブルが発生します。


※生理前になるとニキビができてしまう理由の1つに、女性ホルモンのプロゲステロンが表皮ブドウ球菌が作りだす「抗菌ペプチド」の量を減少させてしまうことがあります。


アクネ菌の大増殖がきっかけになったり、黄色ブドウ球菌が炎症を悪化させてニキビを化膿させることがあるように、ニキビは肌の常在菌バランスが乱れることで起こる典型的な肌トラブルといえるんですね。

アクネ桿菌(アクネカンキン)には善玉菌と悪玉菌がある。

ニキビの発生にアクネ桿菌という皮膚常在菌がかかわっているということは有名なので知っている人も多いと思います。悪者扱いされることが多いアクネ桿菌ですが、このアクネ桿菌もニキビの原因になるもの(=悪玉)とならないもの(=善玉)があるということはご存じでしょうか?


アクネ桿菌(タイプⅠ)

普段は肌を弱酸性に保ち、雑菌の侵入や病原菌の繁殖を抑えていますが、毛穴詰まりのなかで大量増殖すると、皮脂を分解してできる代謝産物が毛穴内に刺激を与えてニキビの発症・悪化の原因になります。


アクネ桿菌(タイプⅡ・Ⅲ)

皮膚を弱酸性に保ち、雑菌の侵入や病原菌の繁殖を抑えています。タイプⅠとの違いは毛穴詰まりのなかで大量増殖をしても代謝産物がニキビの原因になりません。


「タイプⅠのアクネ菌は酸素がない環境(=毛穴詰まり)だと悪いタンパク質を放出し、周囲に炎症を起こします。一方、タイプⅡ・Ⅲのアクネ菌は酸素がない環境でも悪いタンパク質を出しません。」


とは皮膚常在菌を研究している東京女子医大の出来尾格先生の談。※参照:美容エステジャーナル


悪いタンパク質というのが「遊離脂肪酸」のことなのか「ポルフィリン」のことなのかそれとはまた違う物質なのかは現在調査中なんですが、いずれにせよ、ニキビができやすい人はタイプⅠのアクネ菌を保持しているということなんです。


そうすると、ニキビを引き起こし、悪化させる悪玉菌(アクネ桿菌『タイプⅠ』、黄色ブドウ球菌)だけを殺菌するようなスキンケアを行えば効果がありそうなんですが、実際はそううまくはいきません。


というのも殺菌・抗菌作用が強い化粧品やニキビ薬を使うと、善玉のアクネ菌(タイプⅡ・Ⅲ)や表皮ブドウ球菌といった肌によい働きをしてくれる常在菌まで殺してしまうからです。


「治ったと思ってもまたすぐに繰り返してしまう」というニキビの悩みを抱えている人も多いと思いますが、肌の皮膚常在菌という視点でみれば、繰り返してしまうニキビの根本的な原因というのがはっきり見えてくるわけです。


つまり、ニキビを治す過程で肌の善玉菌を殺してしまったり、善玉菌が棲みにくい肌環境をつくってしまったことで、常在菌のバランスが乱れ、ニキビの原因となる悪玉菌の増殖を抑制できない免疫力の弱い肌になっているから再発してしまうと考えられるわけなんですね。


「殺菌するニキビケアではニキビの根本的な解決につながらない」のはこういう理由からです。

ニキビ・肌荒れを防ぐ「育菌スキンケア」のやり方

肌に悪玉菌が増えすぎると、ニキビ・肌荒れの原因になりますし、アトピー性皮膚炎やとびひといった皮膚疾患の原因になります。しかし、「菌=悪者」と一括りに考えて、洗いすぎたり、殺菌しすぎるのもまた肌の不調やトラブルの原因となります。


「育菌スキンケア」のポイントは悪玉菌をなんとかしようとするのではなく、表皮ブドウ球菌に代表される美肌菌を守り、増やすこと。美肌菌が増えれば、悪玉菌の繁殖を抑制できるので、自然としっとり潤った肌になり、ニキビ・肌荒れを防げるからです。


1、1日複数回の洗顔など洗いすぎに注意すること

「菌=汚い・悪さをするもの」と考えてゴシゴシ洗顔・クレンジングすることはやめてください。界面活性剤入りの洗浄剤は、その強い洗浄力で皮脂や汚れと一緒に肌の善玉菌も根こそぎ洗い流してしまいます。


洗い流した菌が元の状態に戻るまで8~12時間かかるので、夜の洗顔はメイクを落とすために仕方ないにしても朝は水orぬるま湯洗顔に切り替えたほうがいいです。

2、殺菌・除菌・抗菌作用のあるものに肌を触れさせないこと

メイク用品やスキンケア化粧品には品質保持のために必ず殺菌作用のある成分(アルコール・防腐剤etc)が含まれています。常在菌の育菌を考えるとこうしたアイテムを使うのは本当はよくありません。


最近は身の回りのあらゆるものに抗菌加工が施されていますが、それらに触れるのも肌の育菌にとってはマイナスでしかありません。

3、お風呂や運動で日常的にしっかり汗をかくこと

汗は肌の常在菌にとって大切な食料であり、とくに美肌菌とよばれる表皮ブドウ球菌の大好物です。ただし、汗の長時間放置(皮膚のphがアルカリ性に傾いてしまう)、30分以上の長風呂(角質層と一緒に湯船に流れ出てしまう)は逆効果なので注意。

4、規則正しい生活習慣で体調を整えること

ストレスや睡眠不足、ホルモンバランスの変化など体調が崩れると常在菌のバランスも崩れることが多いです。


ニキビと便秘が密接な関係にあることからもわかるよう腸内環境と肌の菌バランスは密接にかかわっているので普段の生活習慣を整えることも重要です。

※肌がアルカリ性に傾くと悪玉菌が元気になります。アルカリ物質が絶えず触れている状態(※例えば長時間のメイク)が続くと皮膚のアルカリ中和能が働かなくなり、抵抗力が弱まります。


紫外線やタバコ、ストレス、汗をかいた後にそのまま放置することも肌をアルカリ性に傾かせる原因になるので注意しましょう。


日本人は世界的にみても清潔で潔癖症だといわれていますよね。


普段の生活のなかで「殺菌」「除菌」「抗菌」といったキーワードは当たり前のように見かけると思いますが、こうした過度な清潔志向は、スキンケアにとってはプラスに働くどころかマイナスに働くことのほうが多いです。


ニキビケアにおいても皮脂を根こそぎ落とそうとする洗顔であったり、殺菌力の強いニキビケア化粧品の使用など、過度な清潔志向が肌本来のきれいになろうとする自己補修能力を邪魔していることが多々ありますからね。


ニキビを防ぎ、再発させない肌を作るには肌の常在菌の働きが欠かせません。


肌の常在菌を知り、役割を生かして上手に付き合って共存することがニキビレス肌につながるので、皮膚常在菌のことを考えた正しいニキビケアを心がけたいですね。


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